BeOS diary


Issue #1
Aug.1, 1997

BeOS が来るまで
BeOS のインストール
インターネットに接続
マック起動せず!
BeOS のアップデート


BeOS が来るまで


7月17日午前8時11分付で,Be 社から BeOs PreviewRelease の申し込み受付完了のメールが届いた。なんだかものすごく嬉しい気持ちになった。

ところが,7月22日にまた Be 社からメールが届いていた。どうやら発送業者との間でトラブっている様子である。まだ誰にも発送できていないというのである。ちょっとがっかりしたが,そのトラブルも解決されたようで,今夜から明日にかけて発送できるということが書かれてあった。期待が高まっていった。

しかし,である。いつまで待っても BeOS は到着しない。今までの経験では,アメリカに荷物を頼むと大体発送してから4〜5日で到着することが多かった。特に今回は発送が FedEx だということなので,早いだろうと思っていた。1週間たっても来ない。その間に, Be 社の WebPage では,BeOS PreviewRelease 用のアップデーターが早々と登場しているし,なんとなくイライラしていた。

そして,8月1日,待望の BeOS PreviewRelease が到着した。

遅れていたのは,なんてことはない理由だった。私の住所は八丈島なのだが,間違って八王子に送られていたようなのである。箱にはいくつもの赤文字が書き込まれていた。確かにローマ字だと,Hachijo と Hachioji,よく似ている気がする。

とにかくはやる気持ちを抑え,子どもたちが寝てからパッケージを開く。とりあえず,一緒に届いたTシャツとともに記念写真を撮った(笑)。


BeOS のインストール


まずは,ユーザーズガイドを読む。当たり前ではあるが全部英語で書かれているので,けっこう時間がかかる。その間にHDの中にあったMacのデータのすべてをMOにバックアップできてしまった。

とりあえず心配なのは,わが家の Macintosh で BeOS がはたして起動するのか,ということであった。残念ながら我が愛機は正式にはサポートされていない機種である。一応マシン構成を記しておこう。

本体PowerMacintosh 7500
CPUPowerPC 604/120 プロセッサーカード装着
 PowerLogix社製ブースターで,150MHz にクロックアップ
2次キャッシュPowerLogix社製 512KB
RAM80MB
HDD内蔵のみ 1GB + 2GB(Apple 純正)
モニターApple 1705 Display

当初の計画では,合計 3GB ある内蔵 HDD のうち,増設した 2GB のドライブの中の 500MB のパーティションへ BeOS をインストールしようと思っていた。というのも,すべての HD は MO へのバックアップを考慮して 500MB でパーティションを切ってあったからだ。そのため,その中の1つに BeOS をインストールしようと考えた。ところが,BeOS のユーザーズガイドによれば,パーティションへのインストールは可能であるが,そのためには FWB's Hard Disk ToolKit や APS Power Tools が必要となっているのだ。私は面倒なことが嫌いだったので,内蔵HDDを増設するときもApple純正のものを買っていた。そのため Mac のシステムに付属の Drive Setup ですべての HD を初期化できるため,そのようなツールは持っていなかったのである。そして BeOS のユーザーズガイドには,はっきりと Apple's Drive Setup でパーティションを切っても対応できないと記されている。そんなわけで,1GB のドライブをすべて BeOS に譲り渡す決心をして,HDD の整理を行った。

そしていよいよユーザーズガイドに従って,BeOS PreviewRelease のインストールを試みる。Mac から BeOS に切り替えるためのプログラムである OS Chooser などを Mac にインストールすると,いよいよ BeOS 本体をインストールするために,BeOS の CD-ROM から BeOS が起動した! 画面に Be のロゴが現れて一安心。そして,BeOS のインストールが終了すると,自動的に BeOS の CD-ROM がはきだされて再起動となった。

お馴染みの Welcome to Macintosh が画面に現れた後 OS Chooser が起動して,BeOS か MacOS かを選択する画面になる。迷わず BeOS を選ぶ。 はたして,ウチの 7500 で BeOS は無事に起動したのでありました。

ただ1つ気になることがあった。それは,画面がモニターの左寄りに表示されてしまうことだった。具体的には,画面の左端はモニターの表示領域いっぱいのところまできているのに対して,右側の方には 2cm 程度の黒い部分が残っているのである。特に画面が歪むとかいう現象はないので,使用上実害はないのだが,やっぱり気になる。そういえば,7500 が BeOS の正式なサポート対象になっていないのは,CPU が 601 だからというだけではなくて,ビデオ回路にも問題があるからだ,といったことをどこかで聞いたことがあるのを思い出した。ひょっとしたらそのあたりの問題が生じてしまっているのかもしれないが,私には詳しいことは残念ながらわからない。もっとも,単にどこかで画面表示の設定をしてあげなければいけないだけのことかもしれないが・・・。

いずれにしても,今は BeOS がどんなものなのか早く動かしてみたいので,とりあえず画面表示の問題は先送りにすることにした。それで,色々なところをクリックしてみたり,アプリケーションを開いてみたり,デモファイルを見たりして遊んでみた。雑誌などで「きびきびした動作」とよく評されているが,本当にその通りだなと感じた。何をするにも,待ち時間というのがほとんど感じられないのである。ファイルアイコンをダブルクリックしてから,アプリケーションが起ち上がってそのファイルが開かれるまで,その時間さえもほとんど感じられない。クリックしたら始まってるな,という印象である。まあ,まだデモについてきたものを使っているだけなので,何とも言えないのだが・・・。

BeOS を使ってみて思ったことは,まず「画面が綺麗」ということであり,続いて「動作が速い」ということであり,そして「私にも使えそうだな」ということであった。操作性も非常によいと思われる。


インターネットに接続


当たり前のことなのだけれども,BeOS を使うのならばインターネットにつながなくては,と思い始めた。なんといっても,既に BeOS 用のアップデーターもでているのだから,それをゲットしなければならなかった。そして,またユーザーズガイドをひっぱりだして設定の仕方を調べた。思ったより簡単そうであった。で,ユーザーズガイドに従って設定をして,WWW ブラウザーを起ち上げてみた。モデムには信号が何かいったみたいではあったが,モデムはダイアルを始めない。おや・・・。そのまま待っていると,キャンセルされてまたリダイアルが始まった。今度も同じ。今度は自分でキャンセルさせて,またリダイアルしてみた。そしたら不思議,ダイアルが始まってあっと言う間にインターネットに接続した。けっこう感激したが,マックのマの字もわからないときに 7500 を買って悪名高い漢字Talk7.5.2 に苦しまされてやっとの思いでインターネットにつながったときに比べれば,あまりにもあっけなかったので拍子抜けした感は否めなかった。別によいのだけれども・・・。

ただ一発でつながらなかったのは,モデムの設定が正しくないのだろう。現在使用している機種名がモデムの設定画面の中に現れなかったので,同メーカーの似たような機種をとりあえず設定しておいたのだ。きっとモデムの初期化コマンドがちょっと違うのだろう。でも最終的にはつながってるしなあ,ということでよしとした。

で,一通り Be 社の WebPage をブラウズした後,メイラーを起ち上げて自分宛のメールを出してみた。それで,きちんとメールが出せたかどうか,今度は Mac を起ち上げて調べてみようと考えた。ところが・・・!


マック起動せず!


BeOS の抜群のパフォーマンスにご機嫌な気分の中で,メールをチェックするためマシンを再起動して Mac を起ち上げてみた。そして,Welcome to Macintosh が現れて OS Chooser が起動して MacOS を選択した。すると,機能拡張のアイコンパレードが始まる直前に突然エラー。具体的には Debugger の MacsBug におちた。いきなりくらい気分になってしまったが,一応と思い再度起ち上げてみる。結果は同じ。何度やっても同じ結果となってしまった。

仕方がないので,Mac のシステムCD から起ち上げる。MacsBug が相性が悪いのかと思って,それを外して再度試みる。やはり結果は同じ。しばらく悩むが,CD から起ち上げて Mac の HD をよく見てみると,BeOS のインストールの時にパーティションが使えないことがわかり,1GB の HD の全部を BeOS 用にしたはずなのに,以前作った MacOS 用のパーティションがまだ見えている。インストールの時には BeOS 用に HD は初期化されると書かれてあったのでそのままにしてあったのだ。おやおやと思って Mac 側でパーティションを切りなおして,1つのボリュームにする。それで,再度 BeOS をインストールしなおす。

今度こそと思って Mac を起ち上げるが結果は同じであった。目の前真っ暗である。とりあえず気を取り直して,今度は Shift キーを押しながら起動してみる。なんと Mac はすんなり起動する。ありゃりゃ。単なる機能拡張のコンフリクトのようである。(BeOS と MacOS を起動時に切り替える OS Chooser は機能拡張書類である。)そういえば色々いれてるからなあ,と苦笑しながら純正の機能拡張・コンパネのみにして OS Chooser だけいれて起動させてみる。ところが,やはり起動しない。同じ結果となってしまった。もうパニックである。ほとんど途方に暮れてしまった。

その時,はたと気がついた。OS Chooser を使わなければいいのだ。Mac から BeOS への切り替えには,Mac が起ち上がっている時に切り替え可能のアプリケーションである BeOS Launcher というものを使うこともできる。つまり,別にマシンの起動時に切り替えなくてもよいと割り切れば実用上問題はないのである。(ただ,BeOS の起動は本当にあっと言うまである。BeOS だけを使いたいのに MacOS の起動に待たされるのはちょっとくやしいのだが・・。)

とにかくこれで当面実用上の問題は解決したようである。今後折りを見て,じっくり情報を集めたりして考えていきたいと思う。

しかし話は変わるが,Drive Setup で切ったパーティションは対応していないということだが,今回のトラブルの中で考えると,どうも使えそうな気がしてくる。まあ,データを失ったりする危険性があるかもしれないので,実験はしないことにしておこう。

<追記> Nov. 8, 1997
Drive Setup を使ったパーティションの作成に関して「全然大丈夫ですよ」という情報をいただきました。情報をくださった皆さん、ありがとうございました。私も Preview Release 2 のインストールの際に試してみましたが、確かに使えるようです。現在までのところなんら問題は生じていません。ただし、マニュアルには「使用不可」とはっきり記されています。


BeOS のアップデート


無事に Mac が起ち上がるようになったので,当初の目的であった BeOS から出したメールを Mac のメーラーで探してみた。ところが見つからない。どうやら失敗してしまったようだ。BeOS のメーラーである BeMail の設定は画面を見ながら適当にやったのでどこかおかしかったのだろう。またやり直してみなければならないが,これは次回の楽しみにとっておくことにした。

とにかくインターネットに接続はできているので,BeOS PreviewRelease 用のアップデーターをゲットして,アップデートを試みた。この作業にはターミナルソフトを使うのだが,このようにコマンドを打ち込んで操作することには慣れていないので少々緊張したが,あっと言う間に終了した。ダウンロードも信じられないぐらい早く終了してしまった。感激のうちにアップデートは特に問題なく完了したようである。

もう少し遊びたい気持ちもあったのだが,夜もだいぶ更けてしまった。BeOS を導入した初日としては,まずまず合格点だろうと考えてこの日の作業を終了した。まったくこれからが楽しみな OS である。


Go to the next issue

Go Back to the INDEX


ここまで読んで頂いた方,どうもありがとうございました。ご意見・ご感想などありましたら,是非下記までメールでご連絡ください。

mail to:


HOME software MotherGoose sound BeOS family Links