BeOS diary


Issue #2
Aug.12, 1997

BeOS 日本語化計画(その1)
BeOS 日本語化計画(その2)
メールとの格闘
今後への期待


BeOS 日本語化計画(その1)


BeOS を使えば使うほど,日本語でも使ってみたいという気持ちが大きくなってくる。特に今回の Preview Release は日本語フォントさえ用意できれば,インターネットの日本語 Web Page を見たり,日本語のメールを受け取れるようになる,というのが一つのセールスポイントにもなっているのだ。ただし,日本語が使えるといってもそれは「日本語表示」ができる,というレベルのものであるようだ。いわゆるインプットメソッドのようなものがないので,日本語を入力することは現状のままではどうやら無理らしい。(つまり表示させるテキスト自体は別に作成しなければならないということ。でも,日本語の Web Page が BeOS 上で見られる,というだけでもものすごい魅力を感じてしまうのです。)

「よし,それならば」と,日本語フォントの組み込みにチャレンジすることに決めた。ただし,BeOS で使うことのできるフォントは Windows 95 / NT 用の TrueType フォントでなければならない,というのである。定期購読している Macworld の8月号付録 Be World の記事の中に,フリーでダウンロードできる日本語フォントの在処が記されていた。http://www.bitstream.com/ である。(追記・・・なお Bitstream 社のページ構成がかなり変更されています。こちらからたどっていってください。)早速 BeOS 付属のウェッブブラウザーである NetPositive を起ちあげてアクセスしてみる。

Bitstream 社のページでは,フリーのフォントをダウンロードするためには先にユーザー登録をすることが条件となっている。それで必要事項をすべて打ち込んでからダウンロードしようと試みた。ところが,打ち込んだハズの情報が相手側で認識されないようで,「フォントをダウンロードするには以下の項目に答えてください」と,回答したハズの項目がすべて表示されてしまった。NetPositive のバグなのだろうか。まあ,こうなってしまうと私には何もできないので,おとなしく MacOS を起ちあげて Netscape からダウンロードを行った。でも何か変である。ファイルとしてダウンロードされずに画面にずらずらとプログラムのデータが表示される。こんなんで本当にいいのかなあ,と思いつつも Windows 用のフォントだから自動では認識されないのだな,と納得した。まあ,全部表示されてからこのページを保存すればいいだろうと考えて,表示が完了するまでひたすら待った。本当にとてつもない時間が過ぎたような気がするが,表示が終了したので「保存」することにした。

しかし,保存コマンドを選択したとたん,またダウンロードが始まったようなのである。モデムの RD ( Receiving Data ? ) のランプが忙しそうに点灯しだして,また1からデータを受け取っている感じなのである。「えっ,今までに受け取ったデータが使われるのではないの?」と,半ば泣きそうになってしまった。とにかくこれまでに(ここで書くのがはばかれるくらい)ものすごい時間がかかっていたのである。しばらく様子を見てみたが,どうやらやはりまた1からデータを落としているようである。時計を見た。とてもではないが続行は不可能であった。泣く泣く保存をキャンセルした。

こうして BeOS 日本語化計画第1弾は完全な失敗に終わった。


BeOS 日本語化計画(その2)


翌日,またまた例の Be World を引っぱり出して読んでいたら,日本語の BeOS に関する Web Page があることを知り,そこにアクセスしてみた。(もちろん,Netscape から。)

そこは Be 遠鏡 ( http://www.eng.iastate.edu/~hiro/BeScope.html ) というページだったのだが,そこのニュースの中で BeOS の日本語化に関するリンクを見つけた。それは日本で BeOS Preview Release の付録CD-ROM 掲載一番乗りの MacTech Japan のページだった。その記事を読んで,ダウンロードした Cyberbit (私の目的である Bitstream 社のフリーのフォント)は,Unzip などで解凍する必要があることを知った。一歩前進ではあるが,再度ダウンロードを試みても前回と同じ結果になってしまうのはわかっていたので,どうしようかと思案していた。

その時,「そうか」と1つの考えが頭に浮かんだ。(というか,少しは頭のいい人であれば最初からそう考えるのだろうけれども・・・。) Bitstream 社からダウンロードする日本語フォント Cyberbit のファイルは cbkanji.exe という名前であった。( exe というのがいかにも Windows だなあ,と何もわからない私には感じられてしまう。)ということは,Netscape の Helpers の設定で,exe の拡張子のついたファイルを Unzip に設定してあげればいいのでは,と思いついたのである。これは正しい判断であった。ダウンロードは無事に終了した。(もっとも,やはり時間はかかってしまったけれども・・・。)

フォントが手に入ってしまえば,後は問題なかった。BeOS から MacOS の HD 上のファイルは簡単に読み込めるのである。(逆は大変みたいである。これについては後で詳述するつもり。)BeOS のフォントフォルダに Cyberbit を入れて,設定を変更した。

NetPositive を起ちあげて自分の Web Page にアクセスしてみた(笑)。おお!きちんと自分のページが日本語で表示された。ちょっと感激したが,この時同時に NetPositive はフレーム機能には対応していないことも知った。おやおやである。まあいいか,と気を取り直し,日本語の色々なページを表示させてみる。すっかり興奮してしまった。

しかし気になることがないわけではない。日本語の文字がやたらぼやけた表示になっているのである。英文字の表示に比べて,なんだかピンぼけしたような印象である。フォントの問題なのだろうか,それとも NetPositive に問題があるのだろうか? とりあえず原因を追究することは現時点ではできなかった。(というか,何もできない自分が悲しい。)


メールとの格闘


なぜだかできないメールの送信。BeMail でのメール送信がどうしてもできないのである。何度やっても SMTP サーバー接続時にエラーがでてしまう。うーむ。とにかくそんなに設定する場所は多くないので,なにがいけないのか皆目検討がつかない。とりあえずインターネットサービスプロバイダー(うちは So-net である)のマニュアルをひっぱりだして,そこに書かれてあったありとあらゆる設定(といってもそれほど種類があるわけではないのだけれども,特に SMTP サーバーの記述の仕方)を試してみた。でもダメだった。どうしても SMTP サーバーへの接続時にエラーがでてしまい,データ転送が行われない。もうお手上げで,それ以上自分の力ではどうしようもなかった。またどこかで情報を探してみようと考えた。

で,ちょっと気が進まなかったのだが「まあ試しに」と思って,シェアウェアのメイラーである Adam というのを使ってみることにした。これは Preview Release の CD の中に入っていたヴァージョンである。Be 社の Web Page では既に新ヴァージョンの情報が案内されている。

Adam をインストールしてとりあえず適当に設定してみた。設定画面はそれぞれの設定すべき項目の欄にサンプルの設定例が示されていたので,非常に簡単に理解できた。必要なところをすべて書き換えた後,自分宛のメールを1通書いてみた。そして送信してみると・・・,あれれ,送信してる!

不思議だが一発で成功してしまった。BeMail の設定とどこが違うのだろう?何かすっきりしないのだが,とりあえず BeOS 上で書いたメールを送信することができて,とても嬉しかった。

それで調子に乗って,今度は BeOS の画面のスクリーンショットをメールで送って Mac 側で受け取り,それをこの Web Page 用に加工してやろう,と考えた。BeOS でも Mac と同様に<コマンド+シフト+3>でスクリーンショットが撮れるのである。で,できあがるデータは targa とかいうフォーマットになる。これは Mac では定番の GraphicConverter で開くことのできるフォーマットのハズである。

勢いにのって,スクリーンショットのファイルを添付したメールを送信してみた。ファイルは 1.4MB 程度だったのだが,とてつもなく時間がかかった。途中何度もキャンセルしようかと思ったほどである。本当にいいのかなあと一抹の不安はあったが,とりあえず送信が終了するまでじっと待ってみた。

で,Mac 側のメーラーで受信してみる。きちんとデータは送られていたようで,モデムの RD のランプが忙しく点灯して一安心。しかし,今度は送信の時と比べて,あまりにも早く転送が終了したのに驚いた。(実際 BeOS からの送信の時にかかった時間の10分の1以下の時間で受信が終了したのだ。)

ところが,今まで添付書類のやりとりなどしたことのなかった私のメーラーは,設定が間違っているのか,そのデータを84通のテキストメールとして表示していた。ガーンである。

それでまた30分ぐらいかけて,そのデータを1つにまとめた。ところが,GraphicConverter で開こうとしたら,データを半分くらい解析したところでエラー表示。しかも targa フォーマットとして認識していないようなのである。( HP なんとか,と表示されていたような気がする。)何度やってみても,おそらく同じ所でエラーがでてきた。何かが間違っているのか,それともバラバラになってしまったデータをつなぐときにどこかでミスをしたのか,原因は分からない。とにかく,この画像は開けない,ということだった。今までの努力は一体なんだったのかあ,と言い様のない虚無感におそわれた。


今後への期待


それから数日後,本屋へ寄ったら BeOS PreviewRelease の CD が付録についた雑誌 MacTech Japan Vol.3 を見つけた。八丈島も捨てたモノではない,などと訳の分からないことを思いつつ,特集記事を目当てに購入した。

ぱらぱらと記事を読んでいてまず気になったことは,BeOS をインストールするときには,Mac の OS はできるだけ新しいヴァージョンにしておく,ということであった。海の向こうアメリカでは既に MacOS 8 がでているのだから,漢字TALK とはいえ 7.6 は必要か,ということである。ちなみにうちのはいまだに 7.5.5 。MacOS 8 に期待して 7.6 へのアップグレードは見送ったクチであった。

そういえば,うちの環境で OS Chooser が使えないのは,このあたりに原因があるのだろうか。記事の中にはさらに QuickTime 2.5 や OpenTransport 1.1.2 が危ない,といった記述があった。うーん,当たってる,うちの環境だ。

さらには,この雑誌の中には(プログラマー向けの雑誌のようなので当たり前だが)BeOS のプログラミングのやり方が説明されている。


・・・ということで,OS Chooser が使えるかもしれないし,プログラミングもなんか面白そうだなあと感じています。しかし,残念ながらこれからしばらくの間 BeOS に触れることができません。帰省するんです。まあ,楽しみは後にとっておいた方がよいか,ということでしばしの休憩です。


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