BeOS diary


Issue #9
Mar. 12, 1998

BeOS の Installer
CPU アップグレード
Replicant の削除


BeOS の Installer


BeOS のブートディスクを変えてみることにした。今までは増設した内蔵HDDの中のパーティションを使っていたのだが、外付けのHDDを導入したのでそっちのパーティションを使ってみようと考えたのだ。まあ、なんてことない話題なのだが少々驚いたことがあったので、ここで報告しておきたい。

いつもなら BeOS のインストールCD−ROMを使ってやるところなのだが、今回はたまたま起動していた BeOS からインストールしてみようと何気なく思った。というのも、Installer というのがちゃんと apps(アプリケーション)フォルダの中に存在するのである。これを使ってみようと考えてみたのだ。

まず、preferences フォルダにある Drive Setup を使って外付けHDDの中のパーティションを BeOS 用に初期化する。それから Installer を起動してインストールを行った。ここまでの作業はあっという間に終わってしまい少々拍子抜けだが、早速 preferences の Boot で新しいディスクを起動ディスクに指定して再起動をかける。無事に BeOS が起ち上がりインストールは成功に終わった。

・・・と、ここまでは予定通りだったのだが、ここで思いがけないことが起こっていたのである。Installer を使って素の状態の BeOS をインストールした筈だから、今までの環境を再構築する作業をしなければならないと考えていた。ところがやろうとしてみたら、その必要がなかったのである。つまり、今までの環境が既にできあがっていた、ということである。日本語フォントも入ってるし、かな漢字変換もちゃんとできるのである。これは本当にうれしい誤算であった。

つまり、BeOS の Installer はその時起動しているもののコピーを作成する、という感じのものであるようだ。


CPU アップグレード


インターネットのおかげで、私のような離島に住んでいる者でもアキバの店にダイレクトにアクセスすることができる。これは本当に素晴らしいことなのだが、ついつい衝動買いが増えてしまうのも事実である。(なんといっても自宅でくつろぎながら買い物ができてしまうのが困ったものである。特にアルコールが入っている深夜は危険時間帯のようだ。)

最近購入したのは、PowerPC 604e/200 を搭載したプロセッサーアップグレードカードである。(BeOS のことを考えると本当はマルチプロセッサーカードにしたかったのだが、それはちょっと手がでる範囲の値段ではなかったのであきらめざるを得なかった。)じーさん(G3)カードが発売された影響が多分にあるのだろうが、今回私が購入したモノは2万円台という破格値で売られていた。前回報告したように今まで使用していた CPU が少々調子が悪くなりそうだったこともあり今回の購入を決心したのではあるが、はっきり言ってしまえば安さに目がくらんで衝動買いしたのである。発売された当初の値段をハッキリと覚えてはいないのだが、今回の買い物で5万円以上は間違いなく得したのではないだろうかとホクホクしている。(この考え方は大きな勘違い(^_^)だろうか?)

なんにしても、これで BeOS のパフォーマンスもかなり向上したようである。一番ハッキリとその効果が現れているのは、ムービーの再生である。ご存じのように BeOS は同時に複数のムービーを再生することができる能力を持っているが、再生させているムービーの数が増えてくるとそれぞれのムービーの再生速度が徐々に遅くなってしまうという現象が起こる。まあ、機械にはなんでも限界があるので当たり前のことなのだろうが、この限界に達するラインが大きく伸びたような気がするのだ。(以前と同じ数のムービーを同時に再生させても、再生速度の低下があまり気にならなくなったのです! もちろんそれなりに遅くなってはいますけれど。)

・・・で、BeOS のデモをやろうと考えた時にはいつでも登場することになる 3dmov の動きをちょっと紹介しておこう。このアプリは、球体や多面体などをマウスで自在に操ることができるものなのだが、すごいのはその表面に好きな画像やムービーを貼り付けることができるところなのだ。(しかも操作は画像ファイルやムービーファイルのアイコンを表示させたいところにドロップするだけ!)たとえムービーを貼り付けていたとしても、その動きはスムーズそのものなのである。(もちろん、マウスでその物体をグリグリ動かしているときでも、その表面に貼り付けてあるムービーがちゃんと動き続けているのである!)

3dmov-Book

この画像はそんな 3dmov の中の一つで Book と呼ばれているものにムービーを貼り付けたものである。ページ数は4ページに限られてはいるが、そのすべてのページに好きな画像やムービーを貼り付けることができる。もちろん、マウスの動きにあわせてページをめくることが可能で、ページをめくっているときでも貼り付けたムービーは動き続けている(!)のである。これには本当驚かされました。


Replicant の削除


Replicant という言葉を聞いて思い出すのは、映画「ブレードランナー」に登場する哀しいアンドロイド達のことである。ついでに、映画が気に入って読んだ「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」という原作の小説はまるで違う話のようだった、とかいうことである。さらにいうと、映画の中で最後のレプリカントの最後の台詞となった "Time to die ...." とかいうのが頭の中をぐるぐる回る。

さて、BeOS の世界で Replicant と言ってももちろんブレードランナーとは何の関係ない。ここでいう Replicant とは Clock や NetPositive といったアプリのウィンドウをデスクトップに貼り付けてしまう機能のことである。他にも Container というアプリにも貼り付けることができる。この Replicant を作成するのは簡単で、ウィンドウの下に表示されるバルタン星人の手を丸くしたようなマークをクリックしてそのままドラッグ&ドロップするだけである。(もしこの丸いマークが表示されていなければ、Be メニューから "Show Replicants" を選択すると表示される。)Clock などを Replicant にしてデスクトップに貼り付けておくと本当に便利であるし、その上かっこいい。(実際私はいつもそうしています。ちなみに、後からでてくる画像は Clock のものですが、左側が通常の状態で右側が Replicant 化した状態です。)

このようにとても簡単に Replicant は作ることができるのだが、調子に乗って作りすぎると困ってしまうことも多いようなのでご注意を。というのも、この Replicant を削除する方法がちょっとわかりにくいからなのである。なかなか消し方がわからなくて苦労をした、という話を最近よく耳にする。別に難しい操作をしなければならないわけではないが、なんとなくウチの Mac にインストールしてみました、という場合はちょっと気がつきにくいインターフェースなのである。

早い話が作成した Replicant にもバルタン星人の手を丸くしたようなマークが表示されているので、それをクリックすればOKなのだが、クリックするときにコマンドキーとコントロールキーを一緒に押しておかなければならないのである。この操作は何かといえば、1ボタンしかない Mac のマウスに2 ボタンマウスや3ボタンマウスの第2ボタンの役割をさせるための機能なのである。わかってしまえば単純なことなのだが、普段1つしかボタンのない Mac のマウスに慣れ親しんでいる健全なユーザーにとってはちょっとわかりづらいインターフェースなのである。

DeleteReplicants

もちろん、Delete を選択すると Replicant が消えます。残念ながら、"Time to die ...." という台詞は聞こえてきませんが・・・・。


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