BeOS diary


Issue #11
May. 31, 1998

SheepShaver
やっぱり、SheepShaver
ついに、SheepShaver


SheepShaver


ちょっと前から SheepShaver なる名前をよく耳にするようになった。なんとも不思議な名前だが、これは BeOS 上で動く MacOS エミュレータのことである。今回の BeOS Release3 の発表にあわせた形で、今までのβ版からシェアウェアへと転身しての最新版がリリースされた。

これを機会にとりあえずダウンロードして使ってみることにした。最初驚いたのは ReadMe に、BeOS でマウントしている MacOS のディスクを SheepShaver が同時に使うと、そのディスクを破壊してしまう、とかいうことが書かれていたことである。これはけっこうキツイなあ、と思ってしまった。SheepShaver が動いている時には決して BeOS で Mount All Disks をしないでください、とか怖いことが書いてあるのだ。なんか危ないソフトみたいである・・・。

そしてさらに悪いことには SheepShaver の設定をするために、一度 BeOS で MacOS のディスクをマウントしなければならないのである。その上で、SheepShaver で使うディスクを選択することになっているのだ。おまけに MacOS のディスクを選択したらそのまま SheepShaver を起動することができる仕様になっている。説明によれば(当たり前だが)SheepShaver を起動する前に MacOS のディスクを BeOS からアンマウントしておかないととんでもないことになる、ということが書かれている。けっこうシビアだなあ。

とにかく設定を済ませて、SheepShaver を起動してみた。しかしいきなり、 Network の設定を確認してください、とかいうダイアログが表示されてしまった。ちょっと戸惑ってしまったが、とりあえずOKをクリックしてみた。すると、ウィンドウの中にいつもの Happy Mac が現れて感動してしまった。

しかし・・・、である。起動に異様に時間がかかるのである。いつまで待っても機能拡張書類のアイコンパレードが始まらない。じーっと画面を見ていると、忘れた頃に1つ目が現れた。「えっ」と思ったが、さらに待っていると2つ目が現れた。これではいつまで待っても起動しないじゃないかあ!

それで、どうなっているのか様子をみようと思い、意味もなく Be メニューをクリックしてみた。当然 SheepShaver が非アクティブになる。するとその途端、HDからカリカリいう音が連続して聞こえてきた。そして、いつもの MacOS の起動と同じ調子で起動が始まったのである。

SheepShaver

不思議なことだが、その後は順調に起動してしまった。それで、喜んで SheepShaver のウィンドウをアクティブにした。するとそこに1つのメッセージが現れた。

SheepShaver Error

やはり何かおかしいようである。ご覧になってわかるように、このダイアログは SheepShaver を終了することしかできない。それで仕方なく Quit をクリックした。この後いろいろと試してみたが結果は何度やっても同じで、結局 BeOS 上で MacOS を使うことはできなかった。


やっぱり、SheepShaver


使えないとなると、なんとかして使いたくなるのが人情というもので・・・。SheepShaver が何故動かないのか、やっぱりあきらめきれずに色々と試し続けている。とりあえず判明したことだけ、ここで報告。

一番最初に Network の設定を確認してください、とかいうダイアログが表示されてしまう問題に関してだが、これは SheepShaver の設定の中で Disable Ethernet をチェックすると回避できるようである。つまり、Ethernet が使えないということを意味しているのだろう。どうやらどこか設定が悪いようである。とにかく、Disable Ethernet のチェックボックスをクリックすることで SheepShaver 起動時に現れるアラートはなくなった。

続いて起動に異常に時間がかかってしまう問題。これもとりあえずの回避法は見つかった。こんな設定はおかしいような気がするのだが、以下のように設定すると SheepShaver がアクティブの時でも普通に感じるスピードで起動するようになった。

Setting

しかし当然のことながら、リフレッシュレート5Hzでは、とても画面の描画が遅く、マウスカーソルも点滅しているような感じである。一応これで普通に起動するようになったのだが、やっぱり起動完了後に例のエラーメッセージが表示されてしまい、MacOS を使うことはできない。うーむ。


ついに、SheepShaver


あきらめきれずにしつこく色々とやっているうちに、ついに Sheepshaver で MacOS を起ち上げることができた。Bravo!

原因は単純なものであった。MacOS に入れているマウスの動きを加速する機能拡張書類が悪さをしていたのであった。これを外せば、例のエラーメッセージが表示されることはない、ということをついに発見したのだ!(ちなみに原因究明には、接続しているタブレットのドライバが認識されないのが、ヒントになった。)

しかし、MacOS のシステムCDから起動を試したこともあったのだが、起動完了後に固まってしまったりしていたので、機能拡張の問題とは思っていなかった。まあ、確かにその時は例のエラーメッセージが表示されなかったので少々状況が異なっていたのであるが、使えない、ということは同じであった。ひょっとして、CDからの起動を試みたときは、SheepShaver のセッティングでリフレッシュレートを30Hzとかにしてたのかな、とか今は思ってしまう。もし、こうなっていると、画面の書き換えに異常に時間がかかってしまうので、固まってしまった、と誤解しても不思議がないのである。

そんなわけで、画面の描画が遅いことを気にしなければ、SheepShaver は結構使えるモノであることがわかってきた。しかし、その時あることに気がついた。ちょっと変なのである。

Resolution

コントロールバーから解像度を変えようと思ったら、こんな感じであった。とても不思議である。おまけに、70Hz になっている解像度は一切選択することができない。まだレジストレーションしていないからなのだろうか?なんか変である。

Color

しかも、色は256しかでていない。これも無茶苦茶に変である。とても寂しい。

まあ、問題点はあるモノの、とりあえず使えそうなので遊びたいと思うようになってきました。ただ、大きな障害があるのも事実です。私の住んでいる八丈島の銀行では、海外へ送金することができない、のです。以前になんかのシェアウェアを登録しようと思って「アメリカへ送金したい」と言ったところ、「上京しないと無理ですよ」と断られた記憶があります。・・・というわけで、登録するとどうなるか、というのはしばらく先になりそうです。

<追記> Aug. 11, 1998
この SheepShaver の登録の件ですが、BeDepot での申し込み受付が始まりましたので、クレジットカードがあればどこからでも可能になっています。ちなみにここにアップされている SheepShaver は Version 2.1 になっています。
フルスクリーン表示にして使うと完ぺきに MacOS に変身します。おまけに瞬時に BeOS の画面と切り替えが可能(当たり前ですが)なので、しばらく笑いが止まりませんでした。


さらにその後の SheepShaver はこちらへどうぞ。


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