BeOS diary


Issue #10
May. 17, 1998

Intel 入ってる?
モニタのトラブル
Release 3


Intel 入ってる?


最近ちまたの話題が、BeOS for Intel になっていることは否めない。これはもちろん、Wintel マシンで BeOS が動くようになった、ということを意味している。これはこれでよいのだけれども、BeOS Release3 for PowerPC がどうなってしまったのか考え出すと夜も眠れない。(早く来ーい!)

BeOS は、もともと PowerPC をベースにして発達してきた OS であるだけに、いきなりの Intel 対応には釈然としないものがある。WIntel マシンを意識しておいた方が将来的に有利であろうと考えてしまうのは理解できる。現在世界最速である G3 Mac に搭載されている CPU の仕様を Apple が公開しなかった(その気すらなかった)ことも嘘ではないらしい。また、これほど短期間の間にプラットホームの移植を果たしてしまった Be 社に対して驚嘆してしまうのも事実である。しかしそれでも納得できないと思ってしまうのは、私が偏屈であるからだけなのだろうか・・・。(ちなみに私は、車だろうとギターだろうと、何にでも「林檎マーク」をつけてしまっているような人間です。)

今まで「スピードの窓達」に対して「人間らしさの林檎」みたいなことが色々なところで言われているのを聞いてきた。これはこれで間違っていない見解なのだろうな、と思う。(実際その通りであると言わざるを得ないことが確かにあるので・・・。)ただ、こうした世界に「格好いい上に、スピードも絶大な存在」が登場してきた。このように私たちに思わせてくれた BeOS に対して、ことさら特別な思い入れがでてきてしまうのは無理のない話である。(^_^)

まあ、なんかゴチャゴチャ書いてしまいましたが、言いたいことは「なんで世間でこんなに BeOS for Intel が騒がれているのに、PowerPC 版 R3 はこんなに遅いの?」という単純明快な不満のはけ口を探しているだけです。・・・このページを読んでくださっている皆様、怒らないでくださいね。


モニタのトラブル


ある日、BeOS を立ち上げてみたら、ちょっと異変が起きていた。BeOS Launccher から起動して、Be のロゴが綺麗に表示された後、なんとも地味な画面が表れてきた。色はでてないし、画面の解像度も変わっているようである。設定を動かした覚えはないのだが、Preferences の Screen を開いてみた。やはりおかしな感じだった。おまけに設定の変更は一切受け付けてくれず、何もできなかった。

で、ここに、そのなんともわけのわからない画面のキャプチャを掲載するつもりだったのですが、正常なモニタでは綺麗に表示されてしまうことが判明しましたので、残念ながらここでその状態を表示することができません。誠に申し訳ありません。で、その変な画面というのは、基本的に256色表示に固定されてしまっていて、(色パレットも固定されているようで)背景はグレーになり、とにかく寂しい画面であったことをお知らせしておきます。

仕方がないので、再起動をかけてみた。今度は起動時に OS Chooser で BeOS を選択。起動完了後、きちんと色の付いた画面が表れてきてホッとした。やれやれ、と思ったのだがそれも束の間、Screen の設定の変更が一切できない。解像度も色数もリフレッシュレートも、現在の設定値以外がすべてグレー表示になってしまっていて、選択できない状態になっているのだ。これは困った。

もう打つ手なし、BeOS そのものを再インストールするしかないかな、と思い始めていた。そして何度目かの再起動をしているときに、気になることを発見した。OS Chooser の起動時に表れるダイアログボックスの下の方に "Fixed-Frequency Monitor" というチェックボックスがあるのだが、これはマルチスキャンではないモニタで BeOS を使いたい時のオプション設定のはずである。うちのモニタはマルチスキャンなので、もちろんここの設定は関係ない。ところが、このチェックボックスがチェックされていたのだ。むむむ・・・。

これが正解で、このチェックを外したら正常に動き始めた。不思議なことだが、すべて正常に戻った。とりあえず、よし!

考えてみると、今回のトラブルは 1024*768、75Hz の画面設定から一切変更できないというものだったが、これは確かに私が現在 MacOS で設定している値であった。Fixed-Frequency Monitor ならこうなるのだろうな、と妙に納得してしまった。

それで、何故そんな訳の分からないチェックボックスにチェックが入ってしまったのかというと、答えは簡単である。単に犯人がいるのである。我が家の家族構成を知っている方ならばもう「あいつらね」と思っているでしょうが、ウチのちびっ子ギャング達は結構いろんなことをしてくれるのである。マックの起動スイッチを押してから無茶苦茶マウスをクリックしまくる、なんてのは朝飯前なのである。・・・ああ、泣いても泣ききれない。困ったものである。

ただ、色数の問題は残る。現在我が愛機には V-RAM が(増設したので) 4MB 載っている。従って、MacOS では 1024*768 でもいわゆるフルカラー(1670万色)を表示することができる。しかし今回の場合だとこれができなかった、ということになるのである。(先ほど触れたように、8Bit(256色)に固定されていた。)うーーむ。

結局(いつものように)肝心なところはわからないままに、この話題は収束していく・・・。ああ。


Release 3


東京の方から「 Release 3 が到着した」という声が4月の終わり頃には聞こえ始めていた。それで、上の2つの話題を書いてからずっと Release 3 が届けられるのを待っていた。せっかくだから、R3 のこともこの記念すべき「第10号」に書こう(^_^)、と思ったのだ。

しかし、いつまで待ってもなかなかやって来なかった。かなり不安になり Be 社のウェブページを覗いて自分がきちんと登録されているか確認してみたり、登録されている情報が間違っていないか調べてみたりと、ヤキモキしてしまった。しかし、それでもなかなか BeOS Release 3 がやってこないので、「上京してアキバにいけば買えるかなあ・・・」などと本気で考え始めていた。

そんなとき、やっと、ここ八丈島にも Release 3 が配達された。5月13日のことであった。今回は for Intel と for PowerPC の2枚の CD-ROM が一つのパッケージに収められていた。Intel 版が入っているため、PR2 の時よりは「ちょっと豪華」な感じのパッケージに感じられるので、Intel えらいぞ、とか思ってしまった。

インストール方法など、特に変わったところはないが、パッケージの解説に「まず MacOS を起ち上げて古い OS Chooser や BeOS Launcher を削除してください」みたいな記述があったが、上書きインストールするとよくないのだろうか。「以前のものは今度のヴァージョンでは使えません」というようなことがハッキリ書かれていることもあり、ここは指示に従い MacOS の中の古い BeOS 関連ファイルをすべて削除してから、新しいものをインストールした。そして、BeOS 本体を新規インストールした。今回は Install Optional Items のチェックボタンを選択したので、思ったよりもインストールには時間がかかった。それから日本語フォントを入れたりして、準備完了である。

desktop

・・・で、この画像は Release 3 で NetPositive を起ちあげて我がホームページを表示させたところである。ご覧になってわかる通り、今度の NetPositive はフレーム表示に対応しているのである。Bravo! (しかし残念ながら、Document Encoding は相変わらず設定を覚えていてくれない。日本語を表示させるためには、毎回起動時に Japanese (Auto Detect) に設定し直さなければならない。)

Release 3 は外見的な変化がほとんど見られないので、ちょっとつまらない。きっと安定度とかが、すごく上がっているんだろうなあ・・・、とか考えて納得している。一つ大きく変わったような気がすることは、インターネットへの接続をする時の認証にかかる時間である。うちはモデムを使ったダイアルアップPPP接続なのだが、電話がつながった後に「ID と PW を送っていいよ」とOKボタンを押すのだが、その途端に接続が完了し、タイマーが動き始めている。何度か試して、いつもそうなので、どうやら回線状態とかが原因ではないようである。このスピードアップは結構驚いた。大したことではないが、なかなか快適な気分である。


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